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『サマースプリントに響く軽快なフラのリズム』


【2015年CBC賞】

 7歳時の京都牝馬S(12着)まで、全31戦(6勝)を懸命に走り抜けたウリウリ。息長く活躍しただけでなく、卓越した才能も存分に示した。繁殖としての期待は大きい。
 史上最速のスピードで勝ち鞍を量産しているディープインパクトが父。母ウィキウィキ(その父フレンチデピュティ)は1勝のみに終わったが、アルゼンチンの名牝系であり、祖母リアルナンバーがG1・ヒルベルトレレナ賞を制している。同馬の全弟に日本ダービーをはじめ、重賞を現3勝のマカヒキ。血統背景も超一流といえる。
 2歳の7月に栗東へ。ゲート試験の合格後はいったん放牧を挟み、慎重に手順を踏みながら仕上げられた。10月の京都、芝1600mで迎えた新馬戦は2着。中1週の同条件を好位から差し切る。
 調教パートナーを務めた田代信行調教助手は、こう若駒当時を振り返る。
「もともと背中はオープン級。柔らかく収縮します。ためれば弾けそうな感触がありましたね。ただ、繊細でカリカリしがち。なかなか飼い葉を食べてくれず、しばらくは体を減らさないようなメニューに終始していました」
 脚の使いどころに難しさが残り、以降は6連敗。クラシックへの出走はかなわなかった。それでも、この間の最低着順はチューリップ賞での6着。大外一気に白百合Sを2着すると、6月の中京(芝1600m)で順当に2勝目をつかむ。
 初体験の重馬場も克服し、ローズSを3着。距離が延長された秋華賞は10着に敗れたものの、勝ったメイショウマンボにコンマ4秒差、2着(スマートレイアー)とはコンマ2秒差に踏み止まっている。大舞台に挑んだ反動も見られなかった。レースのラスト3ハロンをコンマ6秒凌ぐ33秒7の末脚を爆発させ、衣笠特別を快勝。4歳以降の飛躍につなげた。
格上挑戦にもかかわらず、京都牝馬Sをあっさり勝利。ラスト32秒9の鋭さで、狭いインを鮮やかに突き抜けた。ハナ差だけ敗れた阪神牝馬S(2着)にしても、器用に馬群をさばいたうえ、鋭い切れを発揮する好内容だった。
「素質だけで走っている段階を脱しました。敏感なところは相変わらずで、突然、跳ねたりするとはいえ、決して自分を見失わない。角馬場で落とされたこともあるのですが、逃げようとせず、平然とこちらを見ているくらいです。本来は賢く、教えれば素直に吸収してくれます」
 ただし、ヴィクトリアマイル(16着)以降は足踏みが続く。そのなかでも、阪神C(4着)、阪神牝馬S(2着)と、1400mでは安定した成績を残す。断然人気に応え、安土城Sをレコードタイムで完勝。陣営はスプリント路線へと舵を切った。
 ハイラップが刻まれたCBC賞。後方に置かれながも、最内でロスなく脚を温存した。直線もラチ沿いでスペースが開くのを待ち、ラスト1ハロンで追い出されると、重馬場も苦にせず、瞬く間に突き抜けてしまった。着差は半馬身でも、底知れぬ強さを感じさせる内容だった。
「体力の向上は目覚ましく、目標に向ってきちんと負荷をかけていけるように。いい筋肉が備わり、1200m仕様のスタイルになってきました。忙しい条件に替わっても、メンタル面がしっかりしたことで、道中はリズムを守って追走。父らしい決め手をフルに発揮できましたよ」
 セントウルSは2着に惜敗。スプリンターズS(5着)でも、末脚は光った。その後は徐々に着順を落したとはいえ、深い愛情に包まれ、大切にキャリアを重ねた。
 古馬になっても着実な成長曲線を描き、サマーシリーズに軽快なフラのリズムを響かせたウリウリ(馬名はハワイの打楽器名より)。産駒たちも、胸躍るメロディーを奏でるに違いない。
 


11R 第51回 CBC賞(GⅢ)
1着ウリウリ      牝5 55.5 岩田康誠 藤原英昭
2着ダンスディレクター 牡5 55  浜中俊  笹田和秀
3着サドンストーム   牡6 57  国分優作 西浦勝一

 単勝  510円
 枠連  840円
 馬連 1,170円
 馬単 2,400円

3連複  2,390円
3連単  9,110円




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