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アイビスサマーダッシュ 千直の舞台ならではの明暗が出た一戦


夏の新潟競馬が開幕しました。
メインは芝の直線1000mコースで行われるGⅢレース、第17回アイビスサマーダッシュ。
今年の優勝馬の勝ちタイムは54.2秒でした。

2002年に僕が騎乗したカルストンライトオが出したレコードタイム、53.7秒を今回も破られずに済み、少しホッとしてみたり。やはり自分が関わった馬がいつまでも名を残してくれるというのは騎手にとっても誇りですからね。

優勝はラインミーティア。
一昨年の夏から新潟開催のたびに参戦し、1000m直線のレースばかり走ってきました。出走回数は2年間でなんと12回。おそらく最も能力が発揮できるコースなのでしょう。
過去にも数回出している上がりタイム31.6秒を今年もマークしましたが、この時計は大変に速いもので、コーナーのある普通のレースとは乗っている感覚が全く違います。千直でしか味わうことのできないスピード感です。

前半はスピードに乗れず少々遅れ気味に見えたものの、最後の加速は目を見張るほど。残り200mあたりからグングン伸びていき、逃げるフィドゥーシアを捕らえました。
あの位置から届いてしまうのだから、まさに驚異の末脚です。西田騎手が最後まで諦めず、必死に追う姿も強く印象に残りましたね。

何としても前を捕まえようとのベテランの気迫が、TV画面越しでも伝わってきました。
勝因としてはもちろん馬の調子が良かったのが一番ですが、それを後押ししたのが枠順でしょう。8枠15番ゲートに入れた幸運により、勝負の流れを完全に引き寄せた感じ。
もしも内枠だったならば、展開も結果も違っていたかもしれません。千直レースで穴馬を選ぶときは、やはり外枠が一つのポイントですね。

2着に1番人気フィドゥーシア。
真ん中あたりの5枠10番から好スタートを切って好ダッシュも決め、あっという間に馬場の外側へと進路をとって先頭に立つ。もともとスピードはある馬ですが、ほんのわずかでもスタートでしくじれば、あの枠番からあそこの位置は取れません。馬のスピードを生かすためにはスタートで失敗することは絶対に許されないと、鞍上の石橋騎手は細心の注意を払ってゲートを出たのだと思います。

他のコースとは質が全く異なる千直のレースでは、“ならでは”の独特な展開になります。ゆえに石橋騎手は好スタートを切れた時点で、フィドゥーシアの勝利をほぼ確信したのではないでしょうか。最後にクビ差ラインミーティアに差されてしまったのは口惜しいでしょうが、馬の走りも石橋騎手の騎乗も内容は文句なし、これは相手の脚を褒めるしかありません。


3番人気で10着に沈んでしまったネロは、58キロの斤量が敗因の大きな理由と思います。
僕も、カルストンライトオと共に2002年と2004年にアイビスSDを勝った時はともに56キロでしたが、2005年に出走した時は59キロも背負わされ、いつもならシュッとゲートを出てからグググッと力強く脚を使って前へと出ていくのに、そのレースでは何だかモコモコして(としか言いようがない感覚)進んでいきませんでした。あれだけのスピードを誇る馬が逃げることもできずに4着だったのです。

人気上位でも斤量が重い馬は、少々割り引いて考えた方がいいかもしれません。




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