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『低評価に燃える気高き女傑』


【2012年 府中牝馬ステークス】

 2歳7月、新潟の芝1400mでデビュー勝ちを飾ったマイネイサベル。6番人気(単勝17・7倍)に甘んじていたが、厳しいペースを追走し、早めに手が動きながら、渋太く脚を伸ばした。
 新潟2歳Sも9番人気(単勝26・3倍)の低評価だったが、抜群の勝負根性を発揮する。3コーナーで中団の馬群に吸収されたうえ、他馬に寄られてバランスを崩しながらも懸命に前進。速い上がりにも対応し、きっちりと差し切りを決めた。
 父はトニービンの後継であり、NHKマイルCで3歳マイル王に輝いたテレグノシス。古馬になってもG2を2勝、仏G1・ジャック・ル・マロワ賞でも3着するなど、息長く走った。母マイネレジーナ (その父サンデーサイレンス) は1勝したのみとはいえ、函館3歳SやクイーンSを2着している。その半弟にメガスターダム(ラジオたんぱ杯2歳S、中京記念、菊花賞3着)。大物を送り出す下地は十分にあった。
 ファンタジーSは、コースロスが響いて9着。阪神JFも6着に終わった。クイーンCで2着して、実力を再認識させたものの、フラワーC(4着)、フローラS(5着)、オークス(6着)と、不完全燃焼が続く。
 ローズSを2着し、期待が高まった秋華賞だったが、15着に大敗してしまう。福島記念(3着)以降は堅実に掲示板を確保。ヴィクトリアマイルも6着まで差を詰める。
 関屋記念を4着しながら、新潟記念で17着に敗退し、府中牝馬Sでは単勝31・8倍まで人気を落としていた。ところが、秘めた闘争心に衰えはなかった。新潟2歳Sを思い起させるような豪快な末脚が炸裂。痛快な逆転劇で2つ目のタイトルを奪取する。
 松岡正海騎手は、こう喜びを爆発させた。
「近走は体重が増え、反応がひと息。10キロくらい絞ってほしいってオーダーしたんです。その通り、理想的なスタイルに。手先が軽く、本来の動きに戻っていましたからね。それに、前走は前へ行きすぎた。うまく脚がためられましたよ。窮屈になりながら、ヴィクトリアマイルだって大きく負けていないように、随所で能力を見せてきた実力派。バランスのいい走りをしますし、まだまだ奥があります」
 エリザベス女王杯(7着)後にリフレッシュを挟み、復帰緒戦の中山牝馬Sに優勝。ここでも単勝6番人気を跳ね返す。福島牝馬S(2着)を経て、ヴィクトリアマイルを3着、安田記念でも4着に健闘した。5歳時の府中牝馬Sは4着。マイルCS(15着)、愛知杯(9着)まで戦績を重ねたうえ、無事に繁殖入りした。
 常にトップクラスを相手に、たくましく戦い抜いたマイネイサベル。その気高き魂は、きっと産駒へも伝わることだろう。
 


第60回 府中牝馬ステークス(GⅡ)
1着マイネイサベル   牝4 54 松岡正海 水野貴広
2着スマートシルエット 牝5 54 蛯名正義 大久保龍志
3着ドナウブルー    牝4 54 内田博幸 石坂正

 単勝  3,180円
 枠連  4,180円
 馬連 18,720円
 馬単 46,480円

3連複  15,640円
3連単  173,540円




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