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チャンピオンズC 日本人騎手と外国人騎手の差は何処に?


先週は中京競馬場でダートGIレース、第18回チャンピオンズカップが行われました。

8番人気ゴールドドリームが2月以来の勝利をあげ、2度目のGI制覇を果たしました。
今年のフェブラリーSを優勝した後はパッとしない結果が続きましたが、今回、年に2つしかないJRAダートGIを制したことにより、ダート王者の名にふさわしい実力を有することが見事に証明されました。

この馬はもともと、ゲートの出があまり良くありません。
おそらくゲート内で重心が後ろに行ってしまい、ゲートが開いた瞬間、例えばウサギが跳ねるように1歩目を出す感じなので、2歩目からのダッシュがつかず位置取りを確保するのに手間取りポジションが悪くなってしまいます。フェブラリーSを制しているように大きなレースで勝てる能力を持ちながら、あまり安定した成績を残せないのはそのためでしょう。

今回は、初めて手綱をとるR.ムーア騎手がまずまずのスタートを切るとそこから仕掛け、中団よりやや後ろに位置を取りレースを進めました。3~4コーナーでの手応えは抜群ながら馬群に包まれたため進路が見つからない様子、しかし直線に向いて外に持ち出し、ここぞとばかりに追い出しはじめると迫力満点の走りを見せ、2着にクビ差つけてゴール。

このチャンピオンズCは前半1000m通過が61.6秒と明らかに前残りの展開になり、実際、結果を見れば逃げたコパノリッキーが3着、2番手につけたテイエムジンソクが2着、3番手ケイティブレイブが4着でした。その流れの中で1頭だけ違う脚で差してくるのだから、いかにゴールドドリームの力が優れているか、そして何より馬の能力を引き出す鞍上の騎乗技術の素晴らしさがわかるレースでした。

2017年、ここまで行われた平地GIレース20鞍のうち12レース、じつに6割を外国人ジョッキーが占めています。有力馬に乗せてもらえる確率が高いのはもちろんですが、その馬に足りなかったあと一伸び、あと少しの勝負根性を引き出す追い方、いっぱいいっぱいの脚を最後までもたせる乗り方が上手いですね。

そういうちょっとした騎乗技術に加え、僕が感じるのは『気迫』の差でしょうか。何が何でも1着でゴールするという、良い意味で“勝利に対する貪欲さ”みたいなものが外国人ジョッキーには見られますが、日本人ジョッキーはそういう感情が希薄なタイプが多い気がします。


2着は1番人気テイエムジンソク。
緩い流れの中を絶好の2番手で進みましたが、折り合いがつくまでに少し時間がかかってしまったように思います。その分だけ最後のひと踏ん張りがきかなかったのかなと。
日本の競馬場はダートコースが芝馬場の内側にあるためコーナーがきつく、後ろから行く馬にとっては不利なところ、テイエムジンソクは前々につけられるのが強みですね。さらに長く良い脚を使えるというのが最大の特長であり、10回走ったら8、9回はこの馬の流れに持っていけるはず。いずれGIタイトルを手に入れる器です。


逃げて3着のコパノリッキーは、最後の最後まで見せ場十分の良い内容。
鞍上の田辺騎手がうまくレースの流れを作り上げました。この内容で逃げ切れないのであれば仕方ないと思います。

2番人気サウンドトゥルーは後方で馬群に包まれて最後まで外へ出すことができず、本来持っている力の半分も出せなかったのではないでしょうか。11着という結果に、鞍上は口惜しいやら関係者に対する申し訳なさやら、とても辛い思いをしているかもしれません。
ほんの一瞬の躊躇、僅かな動きにより、あっという間にレースの流れが決まってしまいます。タイミングを外してしまうと取り返しがつかず、馬がずば抜けて強くて、それでも勝てるのなら苦労しませんが、そんなことはほとんどありません。だからジョッキーは日々、判断力や技術というものを磨き続ける努力が必要なのです。





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