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『新春を彩る満開の華』


【2015年 京都金杯】

先日のディセンバーS(6着)を走り終え、引退が決ったウインフルブルーム。慢性的な脚部不安を抱えながら、全18戦を懸命に戦い抜いた。
 シーザリオ、ブエナビスタ、トーホウジャッカルらを輩出したスペシャルウィークが父。母ハナノメガミ(その父サクラユタカオー)は4勝した活躍馬である。同馬の半兄にコーナーストーン(4勝)がいる。ウインレーシングクラブにて総額1500万円で募集された。
「派手な尾花栗毛に大流星。1歳の5月に何頭かの候補を見学させてもらったなかでも、鮮烈なインパクトを受けましたよ。垢抜けたスタイルで軽そう。ブラックタイプも魅力でした。コスモヴューファームで乗り進められると、早くから非凡な動きが評判に。ただ、当時は他馬が尻尾を振っただけで怖がる極端な精神状況でしたね。転倒するアクシデントもあって。2歳夏にデビューしたとはいえ、予定より始動が遅れたんです。入厩後はテンションを上げないように心がけ、息を整える程度でレースへと送り出しました」
 と、管理した宮本博調教師は思い出を話す。
 小倉の芝1800mで新馬勝ち。後続を3馬身半も置き去りにした。野路菊Sはクビ差の2着に惜敗したが、千両賞を楽々と押し切り、朝日杯FSも3着に食い下がる。シンザン記念(2着)、若葉S(2着)、皐月賞(3着)と、世代のトップクラスを相手に健闘を続けた。
「普段は大人しく、無駄なことで消耗しない。レース後の回復も早かったですよ。それでいて、いざとなれば態度が一変し、旺盛な闘志を燃やしてくれる。もともとゲートが速く、持ち味は先行力でしたが、スイッチがオンとなっても自分を見失うことがありません。折り合いが付き、どんな相手でも崩れない。身のこなしが柔軟なうえ、心肺機能だって優秀。仕上げも楽でした」
 ところが、ダービーの直前に歩様が乱れ、無念のリタイア。久々となった神戸新聞杯(13着)こそ失速したが、カシオペアSを鮮やかに逃げ切る。待機勢に有利な展開となったチャレンジC(8着)を経て、一段と充実。京都金杯では渋太く差し返し、念願のタイトルを手にした。しかし、放牧中に左前脚を骨折していることが判明する。
「手術できない種子骨のトラブル。付着している繋靭帯にも炎症を起こし、長期戦を覚悟せざるを得ない状況でした。無事に復帰できたのは、根気強くケアに努めた牧場スタッフのおかけです。現地で十分に乗り込まれていても、なかなか体が絞れなかったので、北海道シリーズではなく、輸送がある夏の福島に照準を定めて帰厩。馬もよく耐えてくれましたよ。しっかり鍛え直し、またパワーアップした実感がありました」
 1年7か月ものブランクがあったのにもかかわらず、福島テレビオープンを快勝。重馬場にノメりながら、小倉日経オープンもクビ差に踏み止まった。
 だが、脚元への負担は大きく、毎日王冠(7着)以降は、結局、11か月もレースから遠ざかる。京王杯AH(13着)、南部杯(11着)、アンドロメダS(12着)と歩んでも、復活のきっかけはつかめなかった。
 才能をフルブルーム(満開)させた瞬間は短く、勝ち取った重賞はひとつのみ。それでも、中身が濃い競走生活だった。新春を迎えれば、ウインフルブルームの勇姿が鮮やかに蘇ってくる。
 


第53回 京都金杯(GⅢ)
1着ウインフルブルーム 牡4 55 池添謙一 宮本博
2着エキストラエンド  牡6 57 福永祐一 角居勝彦
3着マイネルメリエンダ 牡4 54 丹内祐次 和田正一郎

 単勝  710円
 枠連 1,600円
 馬連 2,390円
 馬単 4,960円

3連複  12,420円
3連単  69,520円




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