平日コンテンツ

有馬記念 “自分の形”を作れる強みをまざまざと…


クリスマスイブの日曜日、中山競馬場でグランプリ・第62回有馬記念が行われました。

単勝1.9倍の圧倒的1番人気に応えキタサンブラックが優勝、引退レースでG1勝利数最多タイの7勝目をあげ有終の美を飾りました。

自分のレースさえできれば、とにかく強いというこの馬。今回もその力を十分すぎるほど見せつけられました。

1枠2番の好枠を引き、かつ好スタートで始まったレース。
1周目の4コーナーを回るころにはすでにキタサンブラックのペースになり、他馬が後ろで控える態勢ができてから武騎手は自分のリズムを守ることに集中しながら、端然とレースを進めました。流れが遅く、この馬には理想的なペースになりましたが、言うまでもなくこの展開を作り上げたのは逃げた武豊騎手です。

断トツ人気の馬が逃げて形が決まってしまえば、誰も動けなくなります。そこからラップを13秒台に落として体力・脚を温存、そして4コーナーでは後続が来る前に仕掛けだしてセーフティリードを保ったまま直線に向き、そのまま押し切ってゴール。見事なペース配分です。

彼のようにG1を数多く勝っている騎手は、大舞台での騎手心理を読み取ることに長けているだけでなく、レースを思うように動かすことができます。馬の強さ、騎乗の素晴らしさ。全てが完璧な勝利です。


2着は8番人気クイーンズリング。
好走の要因としては、馬の調子は無論のこと、2枠3番という内側に入れたのが何より大きかったと思います。それに加えて隣の1枠2番は大本命、標的であるキタサンブラック、しかもクイーンズリング鞍上がルメール騎手とあっては、見どころがないわけがない。必ず何かやってくれるとの気配がありました。

枠番を生かして内々でロスなく走り、脚をためつつも勝ち馬からそれほど離れずに良い位置での無理のない追走。仕掛けどころから外を回すとなると動き出すポイントはどうしても早くなるのに対し、内側にいれば、まだまだ手綱は“もったまま”で済みます。実際は内側だと他馬の影響で動きたくても動けないことも多いためリスクがとても大きいのですが、そこを勝負するかしないか、騎手の胆力が問われるところです。当然うまくハマれば結果オーライ、斜行は良くありませんが、クイーンズリングの力を存分に引き出す騎乗でした。


この有馬記念、僅差の2~4着馬はこのタイミングの差が結果に表れたのだと思います。
3着の3番人気シュヴァルグランはレース運びがスムーズで、前走のジャパンカップ同様に内容が良かっただけに直線で受けた不利が痛いですね。ただ前走で見せた強さを今回も発揮してくれました。

その不利の原因となった斜行をした2番人気スワーヴリチャードは、2着に好走したクイーンズリングとは対照的に7枠14番の外枠だったため終始外を回らざるを得ないレース運びになってしまい、最後は鋭い脚で追い込んで2着争いまでしたものの、4着まで。
外を回るレースになったことで脚をためられなかったのが響きました。

有馬記念は終わりましたが、まだ2017年のJRA競馬は残っています。
12月28日に競馬が開催され、中山競馬場芝2000mを舞台に2歳馬のG1ホープフルステークスが行われます。朝日杯FSとは全く異なる条件のコースで、来年に向けて2歳の若馬たちがどんなレースを繰り広げるのか楽しみです。



Copyright © 2006 WORLD, Inc All Rights Reserved.
このサイトに掲載の記事・写真・映像などの無断複製、転載を禁じます。すべての著作権はWorldに帰属します。

前のページへ戻る

PAGE TOP