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『大志を抱いて完遂した栄光への戦略』


【2016年 大阪杯】

昨年の安田記念(15着)が国内でのラストランとなったアンビシャス。オーストラリアへ移籍し、現地での競走生活をスタートさせたところである。緒戦のG1・オーストラリアCは9着に敗れたものの、後方から窮屈な走りを強いられた結果。浅いキャリアを考えても、変わる余地はたっぷり残されている。
 日本競馬の至宝であり、史上最速のスピードで勝ち鞍を積み重ね、ディープインパクトが父。母カーニバルソング(その父エルコンドルパサー)は1勝のみに終わったが、同馬の半兄にあたるプロフェッサー(2勝)など、産駒は堅実に走っている。祖母の全弟に愛G3・ガリニュールSに勝ったエグゾルティション。独ダービー馬のバズワードも近親に名を連ねるファミリーだ。
 音無秀孝調教師は、こう若駒当時を振り返る。
「産まれた直後に見ても、ディープらしい軽さが伝わってきた。小ぶりだったが、順調に育ったしね。それでも、2歳の9月に入厩したころは頼りなさが目立った。だから、レース数を絞り、余裕を持たせたローテーションを守ってきたんだ」
 晩成と思わながら、早くから確かな資質を示す。新馬(京都の芝1600m)、千両賞と連勝。共同通信杯でも、後にG1ウイナーとなるリアルスティール、ドゥラメンテに続く3着を確保した。毎日杯(3着)を経て、プリンシパルSに優勝。優先権を得ながら、ダービーに参戦しなかったのは、適性だけでなく、将来を見据えてのこと。トップハンデを簡単に跳ね除け、ラジオNIKKEI賞を3馬身半差で快勝する。
「3歳秋は毎日王冠(6着)、天皇賞・秋(5着)とも結果が出なかったが、敗因は明らかだった。使うごとに中身がしっかりしつつあり、苦い経験もいずれプラスに生かせると見ていたよ。引っかかってしまい、乗り難しいのが悩み。ジョッキーを選ぶ面があってね。クリストフ・ルメール騎手なら、6戦3勝。4歳時の中山記念(2着)も、ドゥラメンテをクビ差まで追い詰めていて、持ち前の瞬発力を発揮できる。我慢を教えてくれた成果で、根性も備わってきた」
 大阪杯はキタサンブラックをはじめ、5頭のG1ウイナーが集結する豪華メンバー。ここでベストパフォーマンスを演じ、後続の追撃を完封した。
「あの乗り方をしないと勝てない流れ。横山典弘騎手から受けた提案がはまり、すべてがうまくいったよ。これまでと一転した2番手のポジション取りでも、折り合いが付いたからね。ただ、宝塚記念(16着)にはつながらなかった。馬場状態や距離延長といった条件以前に、出していったら、1コーナーからハミを噛んでしまって。もう一度、脚をためるかたちにレースを組み立て直したかった」
 C・ルメール騎手に導かれ、毎日王冠はクビ差の2着。出遅れながら、天皇賞・秋では4着まで脚を伸ばす。翌春の中山記念を4着、大阪杯に5着と、惜しくも3つ目のタイトルは手にできなかったが、ラストで発揮する瞬発力は、ますます鋭さを増していた。異国に渡っても、アンビシャスは大志を抱き続ける。
 


第60回 産経大阪杯GⅡ
1着アンビシャス    牡4 56 横山典弘 音無秀孝
2着キタサンブラック  牡4 58 武 豊  清水久詞
3着ショウナンパンドラ 牝5 56 池添謙一 高野友和

 単勝  390円
 枠連  520円
 馬連 1,470円
 馬単 2,510円

3連複  2,540円
3連単  12,810円




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