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天皇賞(春) 着差はクビ差でも『完勝』と言える内容です


平成から令和へ、新しい時代の幕開け。
競馬の世界も時代とともに様々な変化があります。と同時に、どんな時代でも競走馬はただ純粋に走るだけであり、馬やレースに対する関係者やファンの熱い想いなど、変わらないものもあります。新しいものを受け入れ、過去のものも大切に守ってゆける世界であるよう願っています。

さて大型連休に入った先週末、日曜日は京都競馬場で平成最後のG1レース第159回天皇賞・春が行われ、フィエールマンが優勝しました。

昨年、デビューから4戦目でG1菊花賞制覇、今回6戦目にして天皇賞を勝利。4歳のこの時期、天皇賞を勝つような馬がこのレース数とは、ひと昔前なら考えられません。

昨年1月のデビューから3カ月に1度レースに出走、じっくりと焦らずに馬を仕上げてここぞというレースで確実に結果を出す、これも現代競馬のやり方のひとつでしょう。

鞍上のルメール騎手は桜花賞・皐月賞に続きG1レース3連勝。
強い馬に乗れば勝つチャンスが多くなるのは当然ですが、クラスが上がればそれだけ相手も強くなり、たとえ人気馬=実績のある強い馬といえども、そうそう勝つことはできないはずが、ルメール騎手はいとも簡単にG1を3連勝したように見えます。


フィエールマンは確かに強い馬です。
ただ、今回もし他の騎手が乗って勝っていたとしても、ここまで圧倒的な強さは感じていなかったと思います。ルメール騎手自身は全く意識していないでしょうが、彼は馬の能力を最大限に引き出すのが上手く、馬をより強く見せるレース内容、インパクトのある勝ち方をしますよね。感性・技術・度胸が全て揃っているからこそできること。

レース開始直後は待機策、しかし徐々に上がっていって4コーナーを回ったところではほぼ先頭に立ち、よほど手応えが良いのか周りの馬に対して“勝負するなら受けて立つ”と言わんばかりに自信満々の騎乗。2着馬と叩き合いになっても全く差される気がしなく、余裕すら感じました。

最終的には僅かクビ差でしたが、完勝といってもよいでしょう。レース前に思い描いていたとおりのレース運びができたのでは。また、ルメール騎手をそこまで自信たっぷりにさせるフィエールマンも、まだまだ能力の底が見えず、これからがさらに楽しみになる馬です。


2着に6番人気グローリーヴェイズ
中団にポジションを取り、こちらも少しずつ上がっていきました。鞍上の戸崎騎手は1番人気馬に乗るルメール騎手の手応えを見て、相手はやはりこの馬と狙いを定めるとフィエールマンに馬体を合わせていき、直線で一騎打ちに持ち込みました。

上がり最速の脚を使ったものの抜き去るには至らずクビ差の2着。戸崎騎手は文句なしの騎乗をしましたが相手が強すぎました。


上位2頭と同じく4歳世代、注目の1頭だったエタリオウは、デムーロ騎手の作戦だったのか、それとも単に出脚がつかなかったのか、離れた最後方からのレースとなりました。

レースの中盤、ラップタイムが遅くなったところで一気に動いて3コーナーからマクリ気味に進出、デムーロ騎手はたまにこのような奇襲をかける乗り方で観衆を驚かせ、それで勝つと最高に盛り上がるのですが今回は不発で、残念ながら直線で脚が上がってしまい4着まで。

ハマれば格好良く映るも、リスクもかなり高い乗り方です。今回に関しては、展開諸々を考えても、自分から厳しい競馬に持ち込んでしまった印象でした。



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