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『並外れたパワーを秘める才能の原石』


【2013年 ジャパンダートダービー】

 ノーザンファーム空港での育成時も豊富な体力を誇っていたクリソライト。2歳3月にはNFしがらきへ移動。5月になり、栗東に入厩した。気性面に若さをのぞかせながらも、学習能力も優秀だった。音無秀孝調教師も、早くから非凡な能力を感じ取っていた。
「母から手がけている愛着が深い血統なんだ。牝に出れば芝をこなせるけど、半兄のフォルトファーレン(2勝)はディープインパクト産駒なのにダート向きだった。よりスタミナやパワーが強調された配合だけに、出会った瞬間でも、たくましい雰囲気。気難しさがポイントとなる一族でも、普段の扱いに苦労はないあたりも心強かったね」
 サンデーサイレンスの後継にあって、エスポワールシチー、スマートファルコン、コパノリッキー、ゴールドドリームをはじめ、砂戦線へ強豪を送り出しているゴールドアリュールが父。母クリソプレーズ(その父エルコンドルパサー)は3勝をマークした。その全弟にJCダートに勝ったアロンダイト。兄姉にも、シースルオール(5勝)、タンザナイト(3勝、ダンビュライの母、ブラックスピネルの祖母)らが居並ぶ。同馬の妹弟にあたるのが、マリアライト(エリザベス女王杯、宝塚記念)、リアファル(神戸新聞杯)、クリソベリル(兵庫チャンピオンシップ)。愛オークス馬となった曽祖母リーガルイクセプションに連なる重厚なファミリーだ。キャロットクラブにて総額3000万円で募集された。
 ゲート試験を1回でパス。順調に追い切りをこなし、中京のダート1400mでデビューする。初の実戦にテンションが上り、ゲート入りを嫌がりながら、後方からよく伸びて2着。あせらずに休養を挟み、適距離の番組が増えるのを待った。
 9月の阪神、ダート1800mを楽々と抜け出し、最後は流して5馬身差の圧勝。しかし、2勝目は意外と遠かった。プラタナス賞、もちの木賞、樅の木賞、黒竹賞と2着が続いた。
「どんな展開でも崩れず、それぞれ強さを示しての惜敗。キャリアを積むごとに競馬を覚えてきた。疲れなど見せなかったが、使い込むよりフレッシュな状態のほうが走れるタイプだと思えたし、流れを変える意味でもいったん放牧を挟むことにしたんだ。それが功を奏し、ようやく理想の競馬ができたよ」
 狙い通りに阪神(ダート1800m)ではかつてない好スタートを決め、2番手からスパート。後続を7馬身も突き放した。強靭な末脚を駆使し、昇竜Sも順当に突破する。
「精神的に成長し、調教でもラストまでしっかり動けるようになってきたね。体が増加傾向にあったように、目一杯の仕上げをしたわけではなく、まだまだ上積みが見込めた」
 次の目標はジャパンダートダービー。ここでも1番人気(単勝2・2倍)にふさわしいパフォーマンスを披露した。促して好位をキープすると、直線手前では先頭に並びかける。ひと追いごとに差を広げ、直線は独走。後続を7馬身も置き去りにした。
「内田博幸騎手は初騎乗だったが、『気楽に自分の競馬ができえすれば、結果は付いてくる』と声をかけた。強さを信じていたよ。それでも、いきなり挑んだG1の舞台だから、レース前は心配事ばかり頭が頭をよぎった。完璧に近い内容に、驚くしかなかったなぁ」
 陣営の愛情に磨かれ、どんどん輝きを増したクリソライト(宝石の一種であり、母クリソプレーズと同様、秘めた才能を開花させるパワーストーン)。だが、古馬の壁は厚く、いざとなって気持ちが空回りするとも多かった。JBCクラシック(5着)以降、7連敗を喫したが、マーキュリーC(2着)で調子を上げ、日本テレビ盃に圧勝。成績が上下動したなかでも、ダイオライト記念の3連覇を成し遂げる。
 6歳時にコリアCに優勝したのに続き、翌年の同レースも2着。JBCクラシックや帝王賞(2回)など、重賞での2着は8走に上る。息長く存在感を示したうえ、韓国で種牡馬入り。隣国の競馬発展に寄与していくに違いない。産駒が活躍する日を楽しみに待っている。
 


第15回 ジャパンダートダービー(JPN1)
1着クリソライト   牡3 56 内田博幸 音無秀孝
2着エーシンゴール  牡3 56 川田将雅 野中賢二
3着ケイアイレオーネ 牡3 56 幸英明  西浦勝一

 単勝 220円
 枠連 260円
 枠単 540円
 馬連 290円
 馬単 520円

3連複  1,680円
3連単  4,840円




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